- HOME
- 患者さん向け資料 nba 最新 情報
- Run&Up×地域包括ケアシステム
- 全国初、医師が対応する#7119 ~開設秘話と救急医療nba ブックメーカー おすすめの未来~
全国初、医師が対応する#7119
~開設秘話と救急医療nba ブックメーカー おすすめの未来~
2025 年 2 月 20 日実施

令和5年度、nba ブックメーカー おすすめ車によるnba ブックメーカー おすすめ出動件数は全国で763万7967件と、集計開始以降最多を記録しました。搬送された人は663万9959人、そのうち61.6%が高齢者となっています。
今後はさらなる高齢化が予測され、救急車の適正利用が叫ばれる一方で、救急搬送の必要な人が利用を「遠慮した」ために手遅れになるケースも。そのような状況下、山梨県では医師がみずからNPO法人「医師につながる救急医療nba ブックメーカー おすすめ」を立ち上げ、もしもの時の緊急電話nba ブックメーカー おすすめ「#7119」を普及させるべく尽力しています。
今回、nba ブックメーカー おすすめ法人聖仁会 オーク介護支援センター施設長 鷲見よしみ先生にインタビュアーを務めていただきました。
※消防庁『「令和5年中のnba ブックメーカー おすすめ出動件数等(速報値)」の公表』
https://www.fdma.go.jp/pressrelease/houdou/items/20240329_kyuki_01.pdf(2025年3月現在)
「負け」のnba ブックメーカー おすすめをしたくない。ゴールデンタイムを逃さないために

鷲見よしみ先生(以下、鷲見):新藤先生が「NPO法人医師につながる救急医療nba ブックメーカー おすすめ」を立ち上げようとお考えになった経緯をお聞かせください。

医師・NPO法人「医師につながる救急医療nba ブックメーカー おすすめ」理事長 新藤琢磨先生(以下、新藤):総合医として幅広く診療をしていくうちに、nba ブックメーカー おすすめ課題、社会課題について考えるようになりました。
救急に関して言えば、救急車で病院に搬送され、救急室に入った時からnba ブックメーカー おすすめが始まりますが、適切なタイミングで治療を行わなければその効果は不十分と言わざるを得ないでしょう。
どんなに高度なnba ブックメーカー おすすめやリハビリが後に行われたとしても、「ゴールデンタイム」と呼ばれる初期治療に勝るものはありません。つまり、初期治療の遅れは「病院に来た時にはもうすでに負けている」状態なのだと思っています。
これまでの臨床経験の中で「もう少し早くnba ブックメーカー おすすめ車を呼んでくれていれば」と思うような事例を数多く見てきました。ゴールデンタイムを逃したことで、多くの可能性が失われてしまうのはとても残念なことです。
患者さんが医療機関にかかるタイミングについて、もっと初期の段階でかかわることが必要である。その思いを発端に、2022年にNPO法人「医師につながる救急医療nba ブックメーカー おすすめ」事業を立ち上げました。
nba ブックメーカー おすすめ車を呼ぶべきかの判断は難しい…その助けになるために
― 当時の地域包括ケアシステムの状況
鷲見:当時の地域包括ケアシステムの状況や、その状況下で新藤先生が感じられていたことを教えていただけますか。
新藤:山梨県にも地域の救急機関案内のシステムがありました。しかし「救急受診したほうがいいのか」といった純粋な症状nba ブックメーカー おすすめができなかったり、「電話対応窓口が非医療者である」といったケースがあったりしたのが当時の状況でした。
そんな中で、医師がある程度判断を行い、短時間でnba ブックメーカー おすすめから受診までの道筋がつけられないだろうかと常々考えていたのです。
早めに道筋をつけられれば、ゴールデンタイムを逃さずに受診できます。また、セルフケアができるような状態であれば、電話1本で状況が落ち着くこともあり得るわけです。
例えば鼻血の場合、適切な箇所を適切に押さえていれば、ほとんどの出血は止まります。私たちが電話で「今できること」を伝えることで適切な対応につながり、慌ててnba ブックメーカー おすすめ車を呼ばなくても済む可能性が高くなるのです。
このようにnba ブックメーカー おすすめ先があれば、適正でない救急搬送・救急受診が減り、そのリソースを緊急性の高い患者さんの対応に回せるケースが増えるでしょう。社会課題の一助としても、医師がnba ブックメーカー おすすめに乗る体制があればいいのではと思っていました。
ステークホルダーからの理解と周知が実を結ぶ
― 「医師につながる救急医療nba ブックメーカー おすすめ」が「救急安心センター(#7119)」事業の受託にいたった経緯
鷲見:山梨県で「救急安心センター(#7119)」事業を開始するにあたり、先生の「医師につながる救急医療nba ブックメーカー おすすめ」が事業を受託することになった経緯、流れを教えてください。
新藤:NPO法人「医師につながる救急医療nba ブックメーカー おすすめ」として独自の番号で活動をしていた当時、山梨県にはまだ#7119がありませんでした。
ただ、国が県単位で#7119の仕組みを整えるための施策を積極的に行っていたタイミングであったことが、受託のきっかけになりました。
当団体の実績としては、件数はまだ少なかったものの、学術的な発表なども行っており、お役に立っていることを報告できるだけのものがありました。
中でも、nba ブックメーカー おすすめ後の状況を把握するためにnba ブックメーカー おすすめ者への後日確認などをしていたのは、他県の#7119でも類を見ない、当団体ならではの取り組みでした。確認の結果、アンダートリアージが一件もないことも確認でき、救急安心センター事業の「安心」や「品質」をしっかり担保できていたのは、大きな成果だったと思います。
それに加え、消防保安課の方と月に1回程度のペースで情報交換をしていましたので、県が健康nba ブックメーカー おすすめ事業を始めるタイミングで、県内の臨床医が集まった当団体とやろう…ということで受託につながったのです。
鷲見:全国初の医師につながる電話nba ブックメーカー おすすめ事業を開始するにあたり、電話での「nba ブックメーカー おすすめ」と「診療」とはどう切り離されましたか?
新藤:#7119は「電話nba ブックメーカー おすすめ」の位置付けです。厚労省の見解では、遠隔健康nba ブックメーカー おすすめにおいてはnba ブックメーカー おすすめ者の状況を踏まえた助言が可能とされており、断定や診断、処方や薬についての指示は完全に診療の範疇になってしまうので行えません。
このように、お答えできる内容には制限があるのですが、全く一般的な話に終始することはないため、オンライン診療のもうひとつ手前の段階といえるかもしれません。
また山梨県では、#7119を所管する消防保安課や各自治体の皆様の周知のおかげで、実際のnba ブックメーカー おすすめの中で遠隔健康医療nba ブックメーカー おすすめの範疇について違和感を感じる方はほとんどいらっしゃらないようです。遠隔健康医療nba ブックメーカー おすすめでできること、できないことの線引きはある程度根付いている印象があります。
ちなみに#8000は子供の医療nba ブックメーカー おすすめです。こちらはもう10年以上前からありますので、電話nba ブックメーカー おすすめの位置付けについては住民にも少しずつ浸透しつつあるのかもしれません。
鷲見:当時、医師会からの反応はどうだったのでしょうか。
新藤:#7119を受託して運営する前に1年半ほど独自の活動をしていましたが、医師会には、その活動の中で当団体がどういう位置付けで、どういうコンセプトでnba ブックメーカー おすすめを受けているかをご理解いただけていたようです。
受託以前から、活動をする上ではステークホルダーに理解してもらうことが絶対必要だと感じていました。そのため、普段接する医師会の代表の方々とは実際に顔を合わせて活動内容や実証実験的な内容、途中経過のデータなども示しながら活動していました。そういった意味では、受託前から土壌が整っていたように感じます。
「成功率30%」といわれるクラウドファンディングに成功
― 実際に活動を始められた際の壁について
鷲見:実際に活動を始められた際には、いろいろな壁があったと思います。中でも、資金面に関してはどうしておられたのでしょう?
新藤:当初は完全にNPO独自の活動だったので、資金もnba ブックメーカー おすすめ窓口の番号なども独自の番号で、手作りで行っていた窓口でした。さらに、nba ブックメーカー おすすめ料などは基本的にいただかないつもりで活動していたので、資金は主に寄付で賄っていましたね。
また当団体の趣旨をご理解いただき、山梨中央銀行の地方創生基金の助成を受けることもできました。
これで数年はなんとかやっていけるはずだから、数年の間に認知を得て、機能を整えて、その後につなげられるようなものを作ろう…という算段ではありましたが、綱渡りだったといえます。
何も進まなかったら、一切収益もないですし、ずっと「寄付をお願いします」というわけにもいきません。そこでクラウドファンディングも利用しました。
鷲見:一般的にクラウドファンディングの成功率は30%と言われていますが、どのように成功に導かれたのでしょうか。
新藤:山梨県に関わるようなプロジェクトを支援するコンソーシアムに伴走してもらう形で、クラウドファンディングを進めました。大学の先生や行政に関わるような方にご協力いただけたのが成功のカギだったように思います。
ちなみに、協力していただいている先生方には「有償ボランティア」の形で参加していただいています。
メンバーの入れ替わりはありますが、この「nba ブックメーカー おすすめ安心センターやまなし(山梨県#7119)」の活動の前身となる活動から3年間、有志で活動しています。クラウドファンディングが成功したので、もう少し活動に参加してくださる先生方を増やしたいなと思っています。
鷲見:周知活動についてはいかがですか?
新藤:クラウドファウンディングで得られた資金で、#7119がわかりやすく印字されたマグネットシールを10万枚作成することができました。
それをケアマネージャーの方々が3万枚、利用者さんたちに手渡しで配りながら「救急車を呼ぶか迷ったらここに電話してね。お医者さんがnba ブックメーカー おすすめに乗ってくれるからね」と伝えてくださったので、広く周知につながりました。
独自での活動時期はnba ブックメーカー おすすめ窓口の番号も長くて覚えにくかったと思いますが、#7119開始後は、自治体で大きく取り上げていただけるようになりました。
また、鷲見先生とのご縁があってからは、ケアマネージャーの方々にも周知のお手伝いをいただきました。
独自の番号で活動していた頃から、施設の方からの受診nba ブックメーカー おすすめはよくあったので、介護の分野の方々には比較的当初から利用してもらいやすかったのではと思っています。しかし件数でいえば今の10分の1程度だったので、現在の窓口になってからより多くの人に周知できていると感じます。
鷲見:周知は一番難しいですよね。
新藤:自治体によって差もありました。CATVは自治体レベルでやっており、いわゆる市のテレビ局みたいなものです。甲府市のCATVや都留市、大月市のCATVなど、月単位や年単位で、CM動画を流してくれていました。そういう地域では比較的、周知はされていたように思います。
小規模の村などでは、まだ独自の番号の頃からホームページに掲載してもらうなど、小さな積み重ねで少しずつ周知を図っていました。
日常でおきる医療nba ブックメーカー おすすめに「安心」を届ける
― 実際に支援開始してからの具体的なnba ブックメーカー おすすめ内容
鷲見:実際に支援を開始してから、どういったごnba ブックメーカー おすすめが多かったかを教えてください。
新藤:実は全体の60~70%は、適切な方法で観察をしていれば、その日は様子を見られるのではないかという軽症のnba ブックメーカー おすすめになります。
電話nba ブックメーカー おすすめの際、まず我々はトリアージを行います。救急搬送が必要だと判断されるのは「赤」、救急搬送の必要はないものの当日中の受診をおすすめするのは「黄色」、少し様子を見て良いと思われる場合は「緑」です。
「赤」は全体の5~6%で、20件に1件程度と、割合としては少ないですね。
nba ブックメーカー おすすめの中で最も多い「緑」のケースでは、例えば「午後から熱が出て、その後高くなり39度になってしまった」といった風邪のような症状のnba ブックメーカー おすすめがあります。その他には「子どもがクラブ活動の際に怪我をしてしまった」「子どもがカッターなどの刃物で手を切ってしまった」など、子どもの怪我に関するnba ブックメーカー おすすめも多いです。
日常の中で起きるような、けれど「自分ではどうすればいいのかわからない」というトラブルのnba ブックメーカー おすすめが多いですね。
鷲見:日常の中で急に病気が悪化したり、思わぬケガをしたりしてしまうと、どうしたらいいのか焦ってしまいますよね。
新藤:風邪症状やちょっとした怪我でも、心理的に不安になってしまうものですから、電話ではゆっくりアドバイスをしています。そうして話しているうちに、少しずつ安心してくれますからね。
もちろん、受診しなければならないような状況の方もいます。ただ、落ち着いて対処すれば、ひとまずは様子見で良い場合が多いです。
例えば若年層のnba ブックメーカー おすすめ事例として、胃腸炎などで脱水症状に陥ったケースがあります。こういう場合は経口補水療法が効果的ですので、ドラッグストアの利用を勧めることがあります。必要なものはたいてい揃えられるし、夜間でも営業しているところが多いので、ぜひ活用してほしいですね。
nba ブックメーカー おすすめによって変わりますが「ドラッグストアに行って”これとこれとこれ”を揃えて、それをこう使うといいでしょう」とアドバイスすることもあります。
鷲見:nba ブックメーカー おすすめ車で搬送されなければならないような事例が多いのかと思っていましたが、そうでもないのですね。
新藤:はい。ただ、高齢者の方だと「nba ブックメーカー おすすめ機関にも受診していたものの、急に症状が悪化してしまった」という緊急性の高いケースも多く見受けられます。
そういった方々はトリアージの「赤」、nba ブックメーカー おすすめ搬送になり、本当の意味でのnba ブックメーカー おすすめの役割を果たせているようにと思います。
これからの遠隔nba ブックメーカー おすすめと「地域包括ケア」の取り組みについて
― 目指していくこと
鷲見:今後、遠隔健康医療nba ブックメーカー おすすめについてどんな展望を抱いていらっしゃいますか。
新藤:nba ブックメーカー おすすめの適正化の観点からは、「軽症過ぎるのにnba ブックメーカー おすすめ車で搬送」といったことは改善が必要だろうと考えています。けれども、臨床医の視点から申し上げると、アンダートリアージはなんとしても避けたい。できれば、なるべく0に近づけたいと思っています。
「総合診療」という言葉がありますが、端的に言えば、分野や年齢にかかわらず多様な医学的問題を包括的に扱うことで、総合診療医は地域包括ケアのキーマンとなれる存在です。ただ総合診療も意外と細分化されており、病院内で外来診療だけ行う総合診療医もいます。
私は地域包括ケアとして考えるとき、「病院での診療」と「在宅nba ブックメーカー おすすめ」をことさらに区別せず、例えば病院総合医が訪問看護やケアマネージャーと積極的に情報交換したり、在宅医が地域中核病院の開放病床を積極的に活用したりして連携を深めることが重要だと思います。さらには、臨床医が地域ケア会議にどんどん出席して地域課題の解決に取り組んでいくなど、アウトリーチ活動までできてはじめて「総合診療」になると思うのです。
私は、ジェネラリストとして総合診療医の固定観念や垣根さえも取っ払うことが大事だと思っています。この#7119での活動がそういったアウトリーチ活動のひとつになり得るのではないでしょうか。
ICTの発展もあり、これからは僻地など地域による在宅ケアの濃淡を補う意味でも、#7119の意義を考えています。救急的なこともできて、在宅の安心も守りながらきちんと地域のことも診る。nba ブックメーカー おすすめの配分ができていくといいなと思います。
NPO法人 医師につながる救急医療nba ブックメーカー おすすめ
住 所:山梨県甲府市大手1丁目2番21号
活動内容:2023年秋より山梨県の救急安心センター事業(#7119)を受託。「救急受診をすべきか」「救急車を呼ぶべきか」といった悩みに、医師が直接応える電話nba ブックメーカー おすすめサービスを提供。早期受診による効果的な初期治療を促すことや、救急車の適正利用・医療機関の受診の適正化などに貢献している。
https://telehealth.localinfo.jp/
制作:竹田印刷株式会社
統一コード:ETD2625E01